「―ツェルベルス1より大隊各機、補給艦の接近まで継続待機。
ここは欧州大陸、我ら番犬(ツェルベルス)が故郷、即ち地獄だ。 けして気を抜くな」(挨拶
ワンフェス2010冬、戦利品二つ目です。
ボークスA3より、欧州連合軍の第三世代戦術機・タイフーン、漆黒の隊長機を紹介!
早速以下写真〜。
欧州連合軍 戦術歩行戦闘機 EF-2000 タイフーン
西ドイツ陸軍第44戦術機甲大隊“ツェルベルス”大隊指揮官・第1中隊長 ヴィルフリート・アイヒベルガー少佐機
EF-2000 タイフーンは、欧州連合が共同開発した多任務第三世代戦術機である。
開発はNATO加盟各国による第二世代機共同開発プラン『ECTSF(European Combat Tactical Surface Fighter)計画』としてスタートしたが、欧州の戦局悪化などによりスケジュールは大幅に遅延。
加えてフランスの脱退を引き金に計画中止が危ぶまれたが、英国による第三世代戦術機開発への転換提案、その後の概念実証機単独製作などの紆余曲折を経て、ようやく第一線級の多任務戦術機としてデビューした。
漆黒のEF-2000は、国連大西洋方面第1軍ドーバー基地に駐留する西ドイツ陸軍第44戦術機甲大隊・通称“ツェルベルス”大隊を指揮するヴィルフリート・アイヒベルガー少佐の搭乗機である。
戦場に於ける驚異の運動性やその戦果から、同機は特別仕様であるとされているが、それはグレート・ブリテン防衛の七英雄“黒き狼王”の異名を取るアイヒベルガー少佐の勘と天才的な操縦技能に因るものであり、塗装とセンサーカラー以外の仕様差は一切無い。
ちなみに、“ツェルベルス”とは地獄の番犬ケルベロスのドイツ語読み。
第三世代戦術機に多く見られる、軽量・細身の体形となっているタイフーン。
腕部をはじめとして、全身のカーボンブレイドが強烈に自己主張していますね。
エッジの利いた非常にシャープな造形になっています…が、開封当初は頭部のセンサーマストが曲がっていたので暖めて修正しました。
撮影の話を少々。
ホビージャパンでのA3紹介記事にならって、このサイトではここ最近、黒のレザックを背景紙に使用して撮影する事が多いです。
ですが今回のタイフーンは頭から爪先まで完全に「黒」の機体カラーでして(汗
背景に機体が埋没して、見難い写真になってしまったら…という懸念が購入前からありました。
勿論、黒と一口に言っても様々な色味もありますし、光源の配置で改善は出来ると思うのですが…。
さてどうするか、と考えていた際に、商品の外箱の配色が紫である事に着目。
背景を同じレザック紙の紫に変更して撮影してみました。
我ながら、統一感の無いレビュー方針です。なんだかなぁ…orz
全身をぐるーりと。
欧州戦術機としては初のA3(ですよね?)となるタイフーンですが、やはり他の国には見られない独特のデザインラインをもってますねー。
曲線主体のようで、ダクト部分など所々に真っ直ぐのライン取りがあったり。眺めていると興味深いです。
…でも強いて挙げるなら、日本製第三世代機に似ているような気が。
メカ本には帝国からの技術提供があったことを匂わせる記述がありましたが、はてさて…。
全身の塗装はかなり綺麗です。機体のメインカラーとなる黒は、金属粒子をまぶしたような鈍い光沢をもつ仕上がりに。
肩のブロック上のパーツや関節部分には、メインカラーの色味を一段落としたような黒を使用。
胸部装甲前面には、西ドイツ陸軍第44戦術機甲大隊“ツェルベルス”の部隊章がタンポ印刷で再現されています。
綺麗な仕上がりかと。
可動箇所を紹介〜。
頭部は首根元でボールジョイント一点。
首と頭部の接続でも動くかな?とグリグリ弄っていたら首の接着が外れて、もげてしまいました(えー
慌てて接着合体、退却。
肩の可動。
胴体と肩ブロックとで小型のA-LOCK接続。クリアランスがしっかり取れているので、写真の左腕のように大きく腕を上げることが出来ます。
若干の肩前後可動も可能。肩と上腕でさらにA-LOCK接続。
腹部の可動。
最近ではおなじみとなってきた腹部A-LOCK埋め込み方式。
前回レビューしたトムキャットとは対照的に、前屈の可動域が広く、後方には僅かしか動きません。
何故かな…と思い埋め込まれているA-LOCKの向きを調べてみたところ、関節軸が真っ直ぐ入っているのは腰側の接続部分だけで、胴体への接続は地面と水平方向に関節軸が向いているようです。
(Lの字を天地さかさまにしたような感じ)
こうすることで…。
腹部を起点として、左右に上半身を傾ける事が可能になっていました。
体を捻るような演技がつけられます。
ただしクリアランスの確保は肩部分と同様で、大きく開脚が可能です。
(この辺は細身な機体の強みですね)
足首も左右に大きくロールします。が、足裏の接地面積の影響で自立させた時の安定性はいまひとつ。
膝裏の「アレ」がかなり大型です。
はずす事で、二重関節タイプのA-LOCKが露出。
膝の可動域は非常に広いです。
足首の後方への可動はそれなりといったところですが、前方へは大きく動かす事が出来ます。
総じて、非常に良く動きます。不知火・弐型を弄っている時と同じ様な感覚でした。
…ちょっと待った。「弐型」と同じ?
本体を弄っていた時、ちょっと嫌な予感がしていましたが…。
撮影途中から、A-LOCKの保持力が著しく落ちてしまいました!終わる頃には股関節とか足首周りの関節がユルユルにorz
なんてこった。そんなところまで似なくたっていいのに…(涙
握り手、平手×各1組
跳躍(ジャンプ)ユニット×1組
BWS-8近接戦闘長刀×1
GWS-9突撃砲×1
ブレードマウント×1
ブレードマウント(空)×1
ガンマウント×1
ガンマウント(空)×1
タイフーン本体には、写真のガンマウントは同梱されておりません。
アンケートに回答することで貰うことの出来る、購入特典のブリスターパックに含まれています。
今回は一まとめにして撮影。中隊支援砲絡みの付属品は後ほど。
小ぶりなデザインですが、いかにも飛びそうな造形の跳躍ユニット。
スラスターノズル部分の焼け付き塗装が相変わらず綺麗です。
跳躍ユニット基部はA-LOCK接続。
今回は本体側への跳躍ユニット接続ブロックに、横向きのA-LOCK接続穴が設けられています。
これにより、L字の接続軸を使用せずとも広い可動域を確保。
かつ、跳躍ユニットのデフォルト位置(左右で八の字に広がるような形)に跳躍ユニットを持っていこうとする際、トムキャットではA-LOCKの向きが影響して、腰よりも若干高い位置にユニットを配置する必要がありましたが、タイフーンはサイドアーマーとのバランスの取れた位置で配置可能。
続いては武装を紹介。
まずは手持ち武器の前に、全身のカーボンブレードを。
近接戦特化、ハイヴ攻略も念頭に置いた機体仕様であることが伺えますね。
というか、腕のブレードは大きすぎます!何これカッコいい!!
(設定上、下腕部大型ブレードは使用時に前方にスライドするようですが、本商品では接着済みでした)
爪先のブレードを使って要塞級の頭部に飛び蹴り食らわすとかね!
脚部の広い可動ギミックがあればこそ出来るポーズです。
ここでちょっと手首について気になった事を。
今回のタイフーンでは、腕部と手首の接続軸角度がかなり内向きになっています。
これに対して、握り手側の接続軸は、拳の向きと平行。
このため実際の手首の向きに、かなりのクセがあります。
一方の平手は、接続軸に若干角度が付いているので握り手よりはポージングに融通が利くのですが、問題となるのは平手そのものの形状です。
指の向きが…綺麗と言うかなんというか(汗
上の写真のような敬礼ポーズを再現する為、新たに指の表情を作り起こしたんだろうなー、とか思うのですが…。
これとは別に通常の平手も付属して欲しかった、というのが素直な感想。
握り手、平手ともに、ポーズの種類によっては効果的な場合もありますが、使い勝手としては微妙なところ。
方向を変えてぐるっと。
武装もマウントも新規造形になっています。
機体背面への接続は、横方向に接続軸を差し込む方式。
チェルミナートルのガンマウント接続に似ていますが、タイフーンには武装無しの時のカバーは設けられていません。
GWS-9突撃砲を装備。
コンパクトに纏められた、取り回し易い形状に見えますね。
左平手を沿えて両手持ちを…と思ったのですが、前述の接続軸の角度&平手デザインが影響して、どうにも上手く飾れず。
だったら開き直ってスタイリッシュなポーズ重視だ!と、伸ばした左腕を支えに突撃砲を構えてみました。
BWS-8近接戦闘長刀を装備。
ハルバートと呼ばれる独特の形状。
ブレード部分が先端にあるため、帝国機の近接長刀と比べて、遠心力や機体の出力を活かした大振りになるのかも。
斬撃の間合いも若干広め。その分、クロスレンジ対策として腕部ブレードが大型化した…と考えると辻褄が合いますね。
無骨な形状のブレードがカッコいいです。
突撃砲・長刀ともに、武装が右手のみというのは残念ですが、このボリュームで価格を抑え目に設定している事を考えるとやむなし、といったところでしょうか。
Mk-57 中隊支援砲×1
ドラムマガジン×2
手首(Mk-57 中隊支援砲保持用)×1組
以上のセットになっております。
支援砲のバイポッドは可動式。
銃身の両サイドにあるマガジンポートのカバーを外す事で、ドラムマガジンを接続可能です。
左右どちらか一点でも良かったのですが、今回はダブルで装備。
手首付きのグリップと交換して腕部に装備。
個人的に、こうした大型の銃器を片手で軽く保持して、直立する姿がお気に入りだったりします。
左手首と一体化した、銃身上部の保持アームと差し替えることで、両手での保持が可能。
砲身中央の円柱部分は中空の筒状になっており、若干ですが独立して回転します。
このギミックのお陰で、左腕の位置取りに融通が利きます。
一斉発射!
本体の可動域も手伝って、腰の入った射撃ポーズが可能です。
最後はたんまりとアクション〜。
というわけで。
以上!タイフーン ヴィルフリート・アイヒベルガー少佐機でした!
手首の接続軸の向き、平手の形状、関節強度…など。
細かい点で気になるところがいくつかありましたが、新規機体ということで非常に楽しませてもらいました!
オプションも豊富でお腹一杯になれます。
漆黒の専用カラー、裏設定が「いかにも」な搭乗者、ヒーロー的なデザイン…と、今までのA3ではちょっとお目にかかれなかったタイプの機体ではありますが(苦笑
世界観を広げる要素、また、A3ユーザーの新たな牽引力として。
欧州戦線の戦術機のラインナップ充実がこれから楽しみです。
そんなこんなで!