時には仕事の話をしようか

結局俺はエクスキューズというか言い訳が欲しいのかな、とか思うのですよ（挨拶

ここ数日、芝居じゃない方の仕事が忙しくなってきました。
その理由というのが、通常の電話応対業務に加えて新人研修担当なんてものを引き受けたワケで。
内容は読んで字の如く新人さんのスキルアップを目指して、業務知識の習熟、応対トークの向上をバックアップして、独り立ちして受電できるまで生暖かい目で見守ること（ぇ

電話応対業務には大きく二種類に大別されます。一つは「セールス等、電話をかける側（アウトバウンド）」、もう一つは「生命保険や修理依頼、通信サービス等、電話を受ける側（インバウンド）」となります。
↑ってこれ当たり前ですな。
自分の業務はインバウンド側。お客様の電話を待って相談に応じサービス内容を紹介（照会？）してます。
アウトバウンドはどうなのか知りませんが、自分の職場の業務内容の幅は、とにかく広い！
覚える事が多すぎます！
最初は座学研修ということで、まるで大学の講義のようにひたすら知識を吸収。スポンジと化します。
で、問題は座学が終わった後。
じゃ電話とってください、なんて言われて出来るわけも無く。
当分はベテランさんの応対を後ろで聞いていたり、他の応対者さんをお客様に見立てて仮想応対をしてみるとか。
この生まれたての小鹿のような新人さんとマンツーマンで指導するのが自分の立場、という奴です。

新人さんには申し訳ないのですが。
この研修担当、ものすごく自分にとってプラスになってます。

まだ担当について一週間程度ですが、新人さんと話したり、新人さんとお客様との話を一歩引いて聞いたり、
そういった講師としての視点を手に入れたことで、少し職場内での自分のあり方が変わってきたと感じます。
視野が広がった感じ？
どう話せば、どう教えれば理解の助けとなるか。
自信を持たせるためにどんな研修を行えばいいのか。
頭を悩ませてます。結構、必死こいてます。
こう案内したらどうか？とか提案して実際に新人さんが試してみる。結果は成否混合。
でもこちらの気合は必ず新人さんに伝染します。応えてくれます。
だったらこっちもこのヒト絶対一人前にしたらぁ！！と密かな野望が頭をもたげてきます。

そんな中。今日、研修を終えて片づけをしていると、向かいのデスクで研修内容を聞いていた事務員さんが「あなたの説明はすごく分かりやすい、一つ一つ考えて説明してるし、間を取ったり区切りをつけてちゃんと新人さんが考える時間を作っている。新人さんも安心してた。あれなら（試験）合格も近いですよ。ホンモノの先生みたい」と言ってくれた。

…。

…ホンモノ。本物。

…うふ。

うふふふ。
いい響きじゃないですか。

でも。
喜んでばかりもいられない。
自分のやり方に評価を受けたのと同時に、昔の自分が思い出されて、軽く打ちのめされました。
俺、新人の時どうだった？俺にも先生いたよな？って。

過去に自分も通ってきた道なのですが、当時の研修担当の方々も同じように自分達新人の為に時間を使って心を砕いて、色々やってたんだなぁ、と今更ながら感謝の念が。
一人熱心に自分を指導してくれた女性の先生がいたんですよ。もう辞めちゃったけどその人。
自分が独り立ちして受電できるようになって（試験があります。補佐なしでも応対できるか？個人情報の保護は万全か？とかチェックします）
それを報告した時、その先生がガッツポーズかましてくれたんですよ。
俺より喜んでどうすんの？とか逆にこっちが引くくらいの。

今ならあの振り上げた拳の意味が分かります。
つーか、自分は芝居という世界で『喜怒哀楽』を共有することを何度も経験してきたのに。
それと同じのはずなのに。
気づくのにずいぶん時間がかかりました。
結局ただの金稼ぐ手段だから、ってナメてたんだ、と。

自分もガッツポーズかましたい。
それ以上に、自分の担当した生徒さんに合格してもらいたい。
今更ながらそう思える境地にたどり着きました。

どんな仕事でも、他にやることがあっても。
向上心もってやらなきゃ面白くもなんともない。

…でも。でもですね。
とりあえず希望した休みは通してください。
有給も通してください。マジで。