この親にしてこの息子あり
いいから説明書も読んでください(挨拶
実家がチャリンコで10分くらいの距離にある。
時折帰ってはメシをたかったり、倉庫と化した自室に本やら模型やらCDやらを収納している。
仕事から帰って久しぶりに顔を出した。晩飯を厄介になりつつ話をする。
母親曰く「お父さんまた仕事始めたから」だそうだ。
還暦を迎えた親父はしばらくノンビリしていたようだが、もてあましていた労働意欲を遂に炸裂させたようだ。
ちなみに当人は、オレが来た頃には既に酒を飲んで寝ていた。
何をするにも腰の重い親父だ。だが一旦エンジンがかかるとガソリンの続く限り走る。んでガス欠になって高速のど真ん中で立ち往生してから後悔する。
そういう性分だ。遊びでも仕事でも「やらなきゃ良かった」を言い出すのがとにかく遅い。
血液型がB型だから、ではない。親父だから、だ。
イイ年してゲームが大好きだ。以前邪魔したときにはオレから借りたフロントミッション5を延々とやり込んでいた。サバイバルで50階のタカアシガニとガチンコ勝負していた。なんだこの60歳。化け物か。
つーか親父殿、オレがプレゼントしたFM5の攻略本、いい加減読んでください。大丈夫、ファミ通の攻略本だよ。
ウン十年間ひとつの職場でたたき上げてきた親父でも。
いや、それゆえに、か。
新しい仕事は相当辛いらしい。
年齢的にも。精神的にも。体力的にも。立場的にはもっと。
頑張れ親父。そしてお袋へのグチは程ほどに。
また飲みにいこう。