仏の顔も3℃まで

はてなダイアリー終了に伴いお引越し。思い出は残しておこう…。


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現在、鋼のシスコン番長と全国の貞夫さんと西住殿マジ軍神を応援しつつ、サイト休止中…。
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…という挨拶すら懐かしいな…みなさん元気に趣味に邁進されてますか?


↑web拍手です。ここで会ったのも何かのご縁。うっかり読んじゃった記念に押して下さいませ。

Fate/Zero第二巻読了

今回も大満足ですわ(挨拶


3/31の発売日にしっかり購入したFate/Zero二巻『王達の狂宴』(http://www.fate-zero.com/
今回もばっちり楽しませて頂きました!!
くはあ、すっげぇ…。顔見せも済んだし、あとは己が信念をぶつけ、戦うのみ!


今回も感想と考察を書いてます。
ネタバレオンパレードなのでご注意を。




さて。
何が凄いって、二巻終了時点でまだ殆どの勢力が健在な点。
脱落者はマスターが一人、サーヴァントが一人(一群)という均衡状態。
ホントに全四巻で終わるのやら…とかいいつつ、こういう均衡って一度崩れると一気に…ね?


まずは巻頭の登場人物イラスト。
注目はやはり各サーヴァント。イスカンダルは流石の貫禄…でもぱんつはいてない
是非「大戦略」TシャツとXLサイズのジーンズ絵も見たい。
次いで、今回も正体の判明しなかった、どころか出番もなかったバーサーカー
…鎧のデザインから見るにセイバー所縁の騎士、という正体説が信憑性を増してきたな、と自己解釈。
オルランドじゃなさそうかな。
…聖杯探索の騎士の誰かか?


続いて綺麗どころを。
やはり葵ママ。やはり葵ママ。
コレで二児の母か…類稀な資質ってその辺にあったりなかったり。
ただバストサイズは…やはり遺伝だな、凛。
桜のビルドアップは間桐の人体改造の成果。やめろーショッカー。


最後に。
アサシンの絵は一種の高等なギャグだと信じて疑わない俺がいます。




では本編に。
今回は各バトルの内容を抜粋。

セイバー&ランサー(ディルムッド・オディナ)vsキャスター(ジル・ド・レェ)

セイバーを聖処女ジャンヌ・ダルクと錯覚して熱烈ラブコールのキャスター。もちろん全拒否セイバー。
ならば目を覚まさせてやる、と生前と変わらぬ幼児虐殺を開始するキャスター。

聖杯戦争はカタギにばれちゃならないのが暗黙のルール。当然黙認するわけにもいかず、監督役から異例のルール変更。
ウォンテッドかけられちゃいました。まあ本人達はドコ吹く風。つか分かってない。
宝具『螺湮城教本(プレラーティーズ・スペルブック)』を駆使して異形の怪物を次々と召喚しセイバーに迫るわけですが
ココで文字通り横槍入れてくるランサーがデラカッコヨス!
俺はセイバーの左腕だー、と共同戦線。やばい、兄さん俺惚れそうです。
ここでも魔力供給を一時的に遮断する『破魔の紅薔薇(ゲイ・ジャルグ)』が威力を発揮。 螺湮城教本の召喚術式を一時的に無効化。
ホント使い勝手いいなコレ。
流石にキャスターも一時撤退しましたが…まだなんかやらかしそうだな。


少し解説。
キャスターの宝具・螺湮城教本(プレラーティーズ・スペルブック)ですが、これはクトゥルフ神話に登場する架空の書物
『ルルイエ異本』のイタリア語版と推測されます。
もともとルルイエ異本の原本は人類以前の言語で書かれていたらしく、それが中国語で翻訳され人皮で装丁(ぐぇ)され、同じくクトゥルフ神話作品内のミスカトニック大学に寄贈された、というシロモノ。
内容は邪神とその眷属について、そして邪神と海の関わり、極めつけに異形の神々や怪物の召喚方法に触れている、とかなんとか。
で、ジル・ド・レーと一緒に錬金術・悪魔召喚に耽溺していた(というより一方的にジルを利用していた)
美貌の魔術師フランソワ・プレラーティがこのルルイエ異本をイタリア語に翻訳し、最終的にはこのイタリア語版をフランス皇帝となったナポレオン・ボナパルトが所有していたという逸話があるらしいですが、それはまた別の話。
…こういうところでクトゥルフ神話を混ぜてくる辺り、流石ニトロプラス
以前日記に書いた「キャスターとクトゥルフ神話のリンク」の推察が当たりました。

衛宮切嗣vsケイネス・エルメロイ・アーチボルト

ケイネスはてっきりウェイバーとガチるのかと思いましたが、切嗣の能力を読者に伝えるためのモノサシとなってあえなくリタイア。合掌。
つか切嗣の起源はえげつないなー。
対象を「切断」したのち「結合」するけど、「修復」ではないので元通りにはならない。
コレを魔力回路に作用させると、作用した部分が回路ではない何かに「変質」してしまうため電気配線で言うところのショートを起こしてしまう。
当然流れている電力量が多ければ多いほど被害は甚大。
散々挑発して最大級の魔力を練るように仕向けられたケイネスは、まさに自滅。もう一度合掌。
顔見せの途端脱落ですわ。その上許婚はランサーにチャームかけられてるし。
ディルムッドは絶対女がらみで脱落するとは思ったけど、相手は新キャラのソラウだったのは予想外。
逃げろランサー、そいつは女の姿をした死亡フラグだぞー。


あと、切嗣の魔術「固有時制御」も種明かしがされました。いってみれば加速装置の魔術版。逆の「減速」も出来ますが。


で、だ。
どうでもいいけど、手先の作業が苦手な切嗣に萌えたw
作業は早いが大雑把。手を加えるたびに決定的に壊していく…なんて(*´Д`)ハァハァ
たとえば第四次聖杯戦争の後日談。士郎を引き取った後。
冬になってストーブを倉から出してきた。ところが配線がおかしいのか作動しない。
「僕にまかせてくれ」なんていって修理する切嗣。恐ろしい手際のよさ。
だが直すたびにあまるネジの量が増える増えるw終いにはストーブの原型を留めず。
ためしに士郎が手を加えたらあっさり直るストーブ。
「すごいなぁ、士郎は」「しょうがないなぁ爺さんは」
気をよくした士郎はどんどん機械修理に目覚めていく…なんて想像して。
実は父親の威厳を示せずに影でヘコむ切嗣が

士郎と切嗣は起源も対照的でしたとさ。

言峰綺礼vs衛宮切嗣

もちろん二人が直接対決したわけではなく、vsアイリスフィール&久宇舞弥なんですが、
その延長にやはり二人の対比がある、ということで。
魔術も近代兵器もなんのその。己の肉体のみで圧倒するマッスルカーニバル言峰。地味だけど強いのが代行者。
ただ言峰は今回相当揺らぎましたな。
まず一点はギルガメッシュとの問答。
言峰は愉悦を持たないのではなく識らないだけと論じるギル様。これが後の「言峰が何に悦びを見出すか」の結論に行き着くわけか。
そして女性二人との戦い。
切嗣は自分と同じで虚無なる男の筈。虚無であるということはすなわち孤高。誰にも理解されず世界と隔離された存在。
そんな男が尚も戦う理由・生き様にこそ自分の答えがあるのだから、切嗣には何が何でも言峰が思い描く「孤高の衛宮切嗣」でいてもらわなければならない。
筈なのに、女性二人は自分の意思を以って切嗣を肯定し護ろうとする。
では切嗣と自分と何が違うのか。切嗣も自分の求めていた存在ではないのか。自分だけが周りと違うのか。
切嗣を「道化」と断じる、切嗣を憎悪の対象とする言峰の下地がここで出来上がり。


あとはどのタイミングでギルと言峰が再契約をするか、だが。

間桐雁夜vs遠坂葵(あとおまけで遠坂凛

まあバトルに分類するのもアレですが。
あーらら、出会っちゃった。って感じの二人と一人。
凛の夜遊びは…ああもう可愛いなコンチクショー。庇護欲マックス(*´Д`)ハァハァ
雁夜にしてみれば時臣をヌッ殺せば桜も開放されて家族が元通りになる、と信じて疑わないのですが、
本編にも書かれていた両者の決定的なすれ違いってのはもちろん「誰が桜の父親か 誰が葵の夫なのか」ってところ。
…ああ、やはりこれは
雁夜が時臣をぶっちぎるもしくはぶっちぎり未遂→「やったよ葵さんこれで俺達幸せに…」→ぼやぼやしてると後から葵がバッサリだ
みたいな今も世ン中荒れ放題な結末にしかならなそう。

セイバーvsアーチャーvsライダー

今回も各界を震撼させる凄まじいまでの漢っぷりを披露するイスカンダル様w
時折ウェイバーに見せる信頼と賛辞がいいお父ちゃんだったり(概ね勘違いですが)
宅配便の兄ちゃんをねぎらったり(ぱんつはいてませんが)
ウェイバーの潜伏先に客人としてちゃっかり上がりこんだり(ドコが友達かーと声を大にしてツッコミたいですが)
Tシャツとデニムが凄まじく違和感なさそうだったりとか(おそらくここでもぱんつはいてませんが)
その漢ぶりが極まったのが二巻ラストの酒宴。
決して相容れない王様三人が一堂に会しました。
無礼講の王様談義スタート。


それぞれの主張をまとめると。
セイバー『王は臣民に尽くすもの。理想に殉じその犠牲となることも厭わない者』
ギルっち『王は王である時点、すなわち原初から全ての財を手にしている。お前のものは俺のもの』

言ってることはある意味同義


イスカ 『王は救済者ではなく民を導くもの。欲望のままに奪い尽くす姿が羨望となって民の意思を束ねる。王は孤高ではない』
みたいな感じ。
当然自分の王としての主張・立脚点がそもそも違うから、自らの法、王道を全うするためには
障害となる他の王(とかぬかしてるアホ)を排除しなければならない。
ギル様は雑種と罵りながらもイスカを排除すべき存在として認識したし、イスカも征服王としてギルの財を全て略奪すると誓った。コレは納得。
ただセイバーは散々ダメを出された挙句、同じ土俵にも上げてもらえませんでした。
理由はもちろん、セイバーの騎士王としての信念が他二人の示す覇道と真逆だった、というのと
セイバーが聖杯を求める理由によるところが大。
自らの治世を聖杯によって「なかったことにしたい」と望むセイバーの姿は、王であった生き様を全否定するのと同じように他二人に見えたのでしょう。
そもそも王ではない、よってこの場で語る資格を持たない、とセイバーはイスカンダルに一蹴。
いい返すことも出来ずフラストレーション溜めまくりのセイバーを見てS属性全開のギル。
ここか!ここで惚れ込んだか!


イスカンダルの台詞にあった
「故国を救うやり直しの道など必要ない。自分の生き様とそれに賛同した臣下の生き様を否定することはしない。
過去を覆すことは自分と共に時代を築いた人間への侮辱である」というのは、
第五次聖杯戦争を迎えて士郎が口にした「過去をなかったことになんかできない」に繋がるわけで。
結局セイバーの挫折というのは自らの王としての生き様そのものでは無く、その生涯によって生じた悲劇から目を背けようとした自分。
それに気付けず(あるいは受け入れられず)他者の王道に心が折れそうになった、ということなんだなーと。
イスカンダルの罵倒+アイリスフィールの激励。
ここからセイバーがどのようにして答えを見出し過去の自分を清算するかは、周知のとおり。

ライダーvsアサシン(百の貌のハサン)

単一個人でありながら、魂を分断したサーヴァント。生前の肉体の縛りが無いために
複数人格の持ち主はそれぞれの人格を分裂させ別個の肉体を持つことが可能。
多数召喚のカラクリはココにありました。なんてインチキw
ところがもっとブッ飛んでいたのがイスカンダルの最大宝具『王の軍勢(アイオニオン・ヘタイロイ)』!
イスカ自身は魔術師でなくても、征服王臣下の英雄達は共に駆けた戦場を心象風景として共有し
サーヴァントとして英霊となった後もその魔力の総量を

固有結界を形成する。
独立したサーヴァントの連続召喚。んなアホな!
イスカンダルは「最初の一人ないし二人」を召喚するだけの魔力量があればよし。あとは召喚に応じた英霊が増えていけば当然次の召喚人数も芋ヅル式に増大し展開できる固有結界の規模も拡大される、という寸法。
つくづくアサシンのサーヴァントは不運だなぁ、とw


ギルガメッシュもどう対処するんだろう。ココに来てギルが宝具一つ一つの「使い手ではない」という弱点が足枷に。
当然『王の軍勢』で召喚に応じた英雄達もサーヴァント。宝具の一つや二つは持っていておかしくない。しかも「使い手」
うーむ。
ギルは『王の財宝』で牽制しつつ乖離剣で少しづつなぎ払う…?
でもそんな戦法じゃ持久戦になるのは目に見えてるし、数にモノを言わせるならイスカンダルの軍勢の方が断然有利だし。
…あれ?あれあれ?
ギルの勝てる要素がちょっと見えてこないぞ?
ていうか最初はラスボステイスト満載で登場したギル様なのに
次から次へと天敵が現れて

お笑い担当という別の側面は一人歩きしてる




それと。
セイバーにしてみたら(威力とは別の意味で)喉から手が出るほど欲しい宝具か。
自分は独り。向こうは友達たくさん。

羨望の的。
あの問答のあとにこんなもの見せられりゃそりゃヘコむわ。



まとめ、のようなもの。
ここまでつらつらと書いてみましたが。
やはりFate/Zeroは切嗣の物語なのかな、と今更ながら思ったりもします。


九年前よりも弱くなったと自分を客観的に分析し
その理由を痛いほど知りつつも手放せない
本当は人一倍臆病で、喪うことの恐さを思い出し
臆病な自分を隠すために策を弄し、卑怯者と謗りを受けようとも敵対者との対峙を拒否する
ところが自分を狩人から一転「狩られる獲物」にしてしまう男がやってくる
愛するものを失う恐怖に怯えながらも、自らに課した願いを叶えるまで自分を奮い立たせる


苛烈なまでの矛盾と葛藤の中で生きる衛宮切嗣だからこそ譲れぬ願いがあり、
アイリと舞弥は信念をもって彼を護る


切嗣をどんな絶望が覆うのか
理想を失ったあとの切嗣がどのようにして救済されるのか
士郎の物語に受け継がれるのか


自分もぜひとも、切嗣の最後の台詞に辿り着いてみたいものです。






















…と、綺麗にまとめようと思いましたが。
一人忘れていました。









えー。
遠坂時臣・・・出番なし



屋敷に単身赴任で引きこもり中。何してんのこのヒトorz


優雅じゃなーい、全然優雅じゃないよおとうさーんwwwww
お嬢さんが知ったら泣きますよ?





以上。