機動戦士ガンダム00 第13話感想『聖者の帰還』
せっちゃん一人芝居(挨拶
展開が非常にスピーディで燃えるエピソードでしたが、要所要所でキャラの奇行が光る回。
あの仮面のセンスはねえだろう…チャイナが用意したのか?
微妙に作品の楽しみ方を間違えつつ、感想を。
・考えうる最悪の展開
クーデターはソレスタによって鎮圧されたけど、保守派のヒゲはいまだ所在をつかめず。
痛恨なのはアンテナの破壊。国連の技術者達も帰ってしまったし泣きっ面に蜂。
ガンダムにシナリオ狂わされっぱなしと悪態をついていたサーシェスだが、地味に自分の仕事はしっかりこなしてた。
ロックオンは第三勢力の存在をほのめかしていたし、ユニオンもグラハムの台詞からPMCのイナクトが介入していたことは掴んでいるのだが、アザディスタン、ひいてはマリナが今回のクーデター騒ぎの本質を掴んでいるかは正直あいまい。
・「刹那に調べにいかせた、俺達じゃこの国では目立つからな」
そろそろ学習してくれ。
・せっちゃんとハムの人、生身で出会う
ほらみろ言わんこっちゃないw刹那の諜報活動=うっかりの伏線。
グラハムはスカウター要らずの男。素晴らしい気配察知。Z戦士もびっくりだ。
この後も刹那のうっかりショーは続く。
・一人称はボク
妙に刹那が腹黒に見えた回w中の人繋がりだよなあ。
知らぬ存ぜぬで通す芝居は打倒ではあるが、「この辺で戦闘があったと聞いて」ってピンポイントで着弾地点に顔を出してしまうあたりで疑わしいこと山の如し。タイミングも悪い。そしてそれを見逃すハムの人ではない。
戦争が起きれば人が死ぬ、といった自分の本音が芝居の中にポロリと混じるあたり、やはりこういった舌先での駆け引きは不得手だな刹那。
「恐い顔だ」拳銃を後ろ手に隠していることもあっさり看破するハム。こういう場面に慣れているのか、高台で地の利があるのに先に銃を抜いちゃう刹那が迂闊なだけなのか。
視線の交錯でグラハムが刹那をガンダムパイロットと見抜いたか、そこまでは微妙。
・気まぐれとしか言えん
どこまで刹那の正体に踏み込んだかはおいておくとしても、まっとうな一般人でないことは承知したグラハム。
着弾地点に現れる武装をした人間は現地の超保守派、第三勢力、ソレスタ、と限られてくる。わざとらしいイナクトの情報は対象が誰であってもグラハムの損にはならないし。
それに前回の「私も人の子だ」発言から、当然グラハムにもテロを憎む気持ちは強くあるようなので、個人として爆撃&ヒゲ誘拐犯を特定したい気持ちはあってもユニオンの軍人としては身軽に動けない、ならば第三者に任せて…という思惑もあるのかも。
ましてや刹那がソレスタの関係者なら、ガンダムを釣る餌にもなる。
まあここまで計算しているかはわかりませんが。
そもそもユニオンは、今回の内紛に対して後手に廻りすぎ。世知辛いねえ。
・サーシェスが関与してる…
奴ならどんな手口で誘拐して、人質をどこに監禁するか…ひらめいた刹那。
初めて諜報活動で役に立ったような気がしなくもない。当て推量ですが。
・「やっぱクルジスの!」「あん時のガキがガンダムに乗ってるとはな!」
以前の戦闘からの疑問解消。自分の手の内を看破できる子供がいるとしたら、クルジスの少年兵しかいない、と確信したサーシェス。まあ刹那と特定してはいなそう。ビジネスライクな男だから子供の顔とか覚えてなさそうだ。
・刹那VSサーシェス、第二ラウンド
攻守が目まぐるしく入れ替わる戦闘。一見性能差でエクシアが圧しているように見えるが(特に格闘戦)、一瞬の隙をついてリニアガンをばら撒いたりエクシアに組み付いたりと、操縦スキルはサーシェスの方が一枚も二枚も上手。ただいい加減ソレスタルなんたらーじゃなくて名前を覚えろ。
コクピットだけ毟り取られそうになって大ピンチでしたが、腰のブレードのホルダーが基部から回転するギミックで逆転のエクシア。使い方が上手い。
・要人救助のエキスパート、その名は中華仮面!!
助ける相手はVIPなので、変装にも粗相があってはいけないらしい。って意味ねえなーあのマスク!
囮を一人配置して注意をひきつけ、高所からの狙撃によって鎮圧、という非常にセオリーどおりの救出作戦なんですが、
いかんせん注意を引きすぎです。
「腕は錆び付いちゃいないか」マイスターになる前はそういうことをしてたんすね兄貴。
・新年そうそうティエリア切れる
切れたり絶望したり忙しいですね。
・抜群のタイミングでラブコメ挿入
ここだけ空気が違います。状況に流されやすいにしても、母親に抵抗しなさ過ぎのサジに大物の予感。
この親子ネタがいつまでもつやら。
・ソレスタルビーイングの想い
非武装にてエクシア登場。んで人質解放。腕のGNビームバルカンは?と野暮なことは突っ込んではいけないらしい。
今回の刹那の行為は、明らかにソレスタの理念からは逸脱した行為。
最終的に求めるのは戦争行為の根絶だけど、ソレスタの場合はその頭に「武力による」と明確に手段を謳っている。事実今までは力ずくで兵器を一掃してきたわけだし、目的にぶれがなくても手段が一貫しないことになる。
留美が「人は歩み寄れる」ともっともな台詞をつぶやいてましたが、その人の輪の中にソレスタは含まれるの?含まれないの?ってのが常に揺らいでいるように感じます。ソレスタの立ち位置を世界の敵に据えたいのか、これは以前も書いたとおり。
平和的解決が出来るならそれに越したことはない、と考えるのは誰もが一緒。ただソレスタは、イオリアの声明でそれを否定、あるいは方法論に含めなかったはず。
アレルヤのいう平和への想い、刹那の「これからだ」という台詞は、どうもソレスタの理念と矛盾しているようで疑問符が浮かびます。
今回の一件で世間の風当たりは和らぐだろうけど、それって本来の目的ではあるまい。
まあ別の視点として、今回のアザディスタンが特殊なケースだったと考えることは出来ます。
あくまでも今回の内紛は戦争行為を引き起こす第三者の手によるもの。国家の内部でいさかいがあっても、武力による解決を国が望んでいないことがはっきりしたのであれば、戦争を呼ぶもの・扇動するものを一掃した時点でソレスタの武力介入はおしまい、あとは国家に委ねる、と。また国が荒れるならガンダムが来るぞー、と。なまはげか。
国が武力による解決を善しとしないのであれば、その場に現れるガンダムにも武装は必要ない、って想いがあるのかも。
ガンダムをある種の超越者として認識している刹那らしい介入行為、なのか。
・我々は世界の鼻つまみ者だ!
逆においしいところを持ってかれたのはグラハム、総じてユニオン。
ユニオンはバリバリのアメリカ気質なので、世界の警察としての振る舞いを常に念頭に置く必要がありまして。
相手が非武装なのにのこのこ出しゃばって取り押さえでもしたら、それこそ悪者呼ばわり。イメージが重要とグラハムも承知してます。
ガンダムが目の前にいるのに指をくわえてみてるだけ、しかも前述の気まぐれ情報がこんな形でソレスタの得になってしまうとは、流石に予測できなかったに違いない。
・問題は何も解決せず>アザディスタン
むしろ悪化しているともいえる。
保守派と改革派の声明からもわかるように、今回の和解はあくまでもテロ行為の抑止にとどまっているのであって、太陽光発電の恩恵を、という改革派の政策が保守派に認められたわけでもなんでもない。
タワーはへし折れたし、気づけば技術者やアレハンドロは帰ってたし。どうなるアザディスタン。
というわけでした。
来週はまたまた水着祭り&コーラサワー祭り。
順番的に次はデュナメスあたりに狙撃されそうな気がします。
で、だ。
そろそろ第二期テーマソングに移行となるわけで。
↓は第2弾OPテーマ〜the brilliant green『Ash Like Snow』
…まだ何も語るまい。
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そんなこんなで。