仏の顔も3℃まで

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ボークス A3 2008 LIMITED No.04 YF-23 ブラックウィドウ2 PAV-2“グレイゴースト”

栄光なき「最強」(挨拶







ホビージャパンでの初見からかなりの時間が経ちましたが、ようやくこの機体を手にすることが出来ました。
というわけで、ブラックウィドウ「グレイゴースト」です。
既出の戦術機とは一味違うデザイン、構造、存在感です。


以下写真。

まずは前後から。機体の各部から見るに、今までの米軍戦術機に連なる要素や意匠はあるにはあるのですが、もっと未来的というか「尖った」デザインになっています。とにかく巨大な肩部の存在感が凄まじいです。
塗装はYF-22よりもいい感じ。形式番号などのマーキングがタンポ印刷で再現。
各部のグリーンのラインがカッコイイ。




さて、今回のYF-23と言う機体。
以前YF-22を紹介した時にも少し触れましたが、米国陸軍の時期主力戦術機開発計画「ATSF(先進戦術歩行戦闘機)」計画において、ノースロック・グラナン社がマクダエル・ドグラム社の協力を得て開発した試作第三世代戦術機、と言う設定。
競争相手となるYF-22とは近接格闘戦能力において大きなアドバンテージを誇っていたのですが、量産に向かない高生産コスト、複雑な整備性、G弾使用が前提の米軍戦略に近接戦装備はそもそもいらんでしょ、と比較検討の末に不採用となってしまった不遇の機体です。
米軍機としては初めて近接長刀が標準オプションに含まれてますが、あるか分からないBETAとの「戦後」において、人間同士の戦闘での優位性を突き詰めた結果、帝国製戦術機に代表される近接装備を実験的に取り入れたのでしょう。
ラプターは高いステルス性が自慢でしたが、ブラックウィドウはステルス性はもちろんのこと、武装面でも対人間を意識していた設計。
お偉方には「やりすぎ」と判断されてしまったようです。


計画終了後は御役御免となり、屋外に野ざらし放置(!)され、その後博物館行き。可哀想過ぎるだろ…。


搭載エンジンの違いによって二体の試作機が存在し、
「ジネラルエレクトロニクス・YF120」を積んだ一号機は「スパイダー」
「プラッツ&ウィットニー・YF119」を積んだ二号機は「グレイゴースト」と、それぞれ愛称で呼ばれています。
今回は二号機のグレイゴースト。




オプション品一覧。
手首、
跳躍(ジャンプ)ユニット×1組
突撃砲×1組 近接戦闘長刀×1組 
近接戦闘短刀×1組
ガンマウント×1組
ブレードマウント×1組、
マウント(空)×1組


てんこ盛りですw




可動範囲を上半身から。
頭部は首部分で本体とボールジョイント接続。前後に若干可動。長い顎と襟部分が干渉するため左右ロールの可動域は少々狭いです。大きく動かそうとすると首が上向きになります。胴部は軸可動でロール。
肩と肘にA-LOCK使用。既存のA3とは専用ジョイントの接続位置が違うため、肩全体の前後可動は無し。肘は二重関節で160度程度曲がります。




巨大な肩を逆手にとって、今回のグレイゴーストではなんと肩ブロック基部にA-LOCKを使用。完全独立可動です。肩アーマーを大きく上方に跳ね上げることが出来るので、腕部の可動を妨げません。




続いて下半身。例によって膝裏のパーツを外して可動域を広げておきます。



股関節はA-LOCK使用。開脚は写真の程度可能です。腿でロール。
接地性は見た目に反して優秀。ですが足裏の接地面積が非常に小さいため、自立させるにはかなりの微調整が必要かと…。




膝はパーツを外せば90度前後可動。




サイドアーマーやフロントアーマー横の薄いパーツがそれぞれ独立可動。
総じてラプターに匹敵するほどの可動性能です。



難点を挙げるとすると。
個体差で、自分の購入したものだけかもしれませんが…今回、非常に関節が緩いです。
特に胴の接続軸と肩のA-LOCK。この二箇所は致命的に保持力がありません。少しポーズをつけるために腰を廻すだけで外れたり、武器の重さに負けて腕が下がったり…と(肩は完全に関節配置の方法が原因。軸の短いA-LOCKを真横の方向に挿入するのでは腕と武器の重量を支えきれません)
…撮影に時間がかかってしまいました。テープや瞬着などで軸を太らせることをおススメします。
良く動くだけに残念。





跳躍ユニットを装備。
今までの戦術機ではユニットの接続基部が非常に外れやすくなっていましたが、今回は本体に接着済みになってます。ポロリ軽減。
小ぶりだけどいかにも高出力な跳躍ユニットが素敵です。





近接戦闘短刀。順手ではなく逆手持ちで手首と一体成型。
さて、この機体は膝と腕と、どちらにナイフをしまっておくのでしょう…。






専用の突撃砲。銃剣タイプという珍しい仕様。
とことんクロスレンジの戦闘にこだわった機体です。








左手用の突撃砲やガンマウントも併せて装備!
武装マウント用のハードポイントが肩アーマーに存在しているというのも、また独創的です。
模型的には干渉するパーツが減って大歓迎w







近接長刀。
無骨なブレードは帝国製の近接長刀とは異なり、重量に任せて対象に斬りつける運用方法かと。







ブレードマウントを使用して二刀流。
もし正式採用されていて、しかもBETAとの戦闘が終結したと仮定すると、戦後の領土争いで帝国製戦術機と派手な剣戟シーンを演じていたのでしょうか。
そんな「もしも」を想像したくなりますねー。






ブレードと突撃砲の混成装備でアクション!




ライバル機と。




共にバケモノじみた機動性能が自慢ですが、やはり武装の違いから運用は大きく異なります。
トライアル中は、こんな風に突撃砲の射線を掻い潜ってラプターの懐に潜り込もうとするグレイゴースト、させじと距離をおくラプター
みたいな間合いの読み合いがあったのでしょうか。





勝敗を決めたのは性能の優劣ではなく、時代に要求されたかされなかったか、ただそれだけの違い。




以上。
A3・ブラックウィドウ「グレイゴースト」でした。
設定として存在している戦術機の中ではぶっちぎりで最強候補なんですが、扱いは散々。どうにも哀愁が漂いますw
A3のバリエーションが増えていくのは大歓迎なので、今後は一号機のスパイダーも是非商品化して欲しいところです。
ライバルのYF-22については、ボークス A3 2008 LIMITED No.03 YF-22 N22YF - 仏の顔も3℃までをご覧いただけたらと。


そんなこんなで〜。