トリントン基地の守護神(挨拶
新ブランド始動。
今回は、ROBOT魂より『機動戦士ガンダムUC』episode4「重力の井戸の底で」に登場したバイアラン・カスタムを紹介!
RX-160S バイアラン・カスタム
宇宙世紀0087年より勃発した「グリプス戦役」において、地球連邦軍特殊部隊「ティターンズ」が開発した『RX-160 バイアラン』の残存機体を改良した技術試験機が『RX-160S バイアラン・カスタム』である。
元となったRX-160はキリマンジャロ開発基地にて10番目に開発された試作型モビルスーツで、両肩に内蔵された熱核ジェットエンジンの大推力により、非変形機での大気圏内飛行を可能としている。
大推力のバーニアに依る強引な飛翔の代償として、防御力の低下、空力特性重視の機体形状・仕様に影響される汎用性の低下といった欠点が指摘されるが、その潜在能力は高く、実戦においてはエゥーゴのエース級MSとも互角に渡り合う。
非変形・大気圏内飛行という設計思想は高い評価を受けたものの開発は打ち切られ、ティターンズ製MSという忌むべき出自の為に残存していた試験機も廃棄を待つのみかと思われたが、その希有な性能に価値を見出した人々によって、再び地上の大空を疾駆する。
RX-160Sは、単独による大気圏内の飛行時間延長を目的とし、各部スラスターの強化、プロペラントタンクの増設などが行われている。
加えて、頭部センサーはモノアイ式から連邦系のバイザー式に変更(内部に「三つ目」とも形容すべきアイカメラが確認できる)
両腕部は『RX-110 ガブスレイ』の脚部クローアームとビーム・サーベルとして使用可能な連射式メガ粒子砲に換装。
足先もクローアームとなっており、踵部分は『NRX-055 バウンド・ドック』のものと同形となっている。
試験機は二機が改修されたが、宇宙世紀0096年に起こったジオン残党軍のトリントン湾岸基地襲撃事件では、一号機のみが起動に成功。
搭乗者の技量も後押しし、単独飛行能力・機動性を活かした上空からの射撃によってジオン水陸両用MSを多数撃墜。
また白兵戦においても『AMS-129M ゼー・ズール』を圧倒するなど、数に勝るジオン残党軍を相手に一騎当千の活躍を見せた。
混戦状態の中、電撃兵器「海ヘビ」や更なる高空からの狙撃を受けるも戦闘を継続。その後の状況は搭乗者の生死含め不明。
カトキハジメ氏と魂ブランドによる新プロジェクト「Ka Signature」
カトキ氏が監修したROBOT魂という事で、シリーズ従来商品における「可動・遊び」の面と、プロポーション・ディテールを突き詰めた「スタイル」との両立を、高い次元で実現させるのが目的とか。
(今後はロボ魂以外のシリーズ展開も検討されているようです)
第一弾アイテムとして選ばれたのは、『機動戦士ガンダムUC』episode4で獅子奮迅の活躍を見せたバイアラン・カスタム!
劇中での無双っぷりに心奪われた自分にとってはこれ以上ないチョイスでした。
近場から見回してみます。
通常のROBOT魂と同様に複数の素材が使用されていますが、今回はABS樹脂が多用されていて各部の造形が実にシャープです。
加えて塗装箇所が非常に多く、全体のつや消し仕上げも相まって質感は上々。
見栄えに関しては既商品よりも数段上。この辺は新シリーズのコンセプトに偽りなし、といった感じでしょうか。
しかしながら、頭部(口元)の変形、ゲート跡、塗り斑など、目立つ「粗さ」もあったり。
サイズ比較。
同じロボ魂・ユニコーンガンダムFAと、(今回やられ役として出張ってもらう為だけに組んだ)1/144ゼー・ズールと、それぞれ並べてみます。
バイアランの横幅すげえー。
可動箇所を紹介。
頭部ボールジョイント。首元が詰まったデザインの為、可動域はかなり狭い印象。
脇のスラスターがボール可動。スラスターベーンが上下に大きくスイング+若干前後スライド。
肩ジェットエンジンの上部装甲がスライド。
肩のスラスターがボール可動。碗部と肩の接続基部で二点スイング+ロール可動。
大型クロー基部でボール可動。先端部でもボールジョイントによる角度調整可能。
小型クロー基部で上下スイング。
碗部の可動箇所が非常に多く、自由度も高いです。
クローの表情付けが想像以上に楽しい。ワキワキ動きます。
サイドアーマーはボール接続。
股関節もボール+腿ロール。膝二重関節。
足首でボール接続+ロール。足首側面の装甲が独立可動。
つま先で上下スイング。踵クローがそれぞれボール可動。
背面の大型スラスター基部でボール可動。
プロペラントタンクとスラスターもボールジョイントで接続。
腰部大型スラスターは上下に可動。
プロペラントタンク先端部の増加スラスターベーンは上下連動して開閉可能です。
股下に魂STAGE接続用のジョイントをかませて飛行ポーズを再現。
…ですがこのジョイント、保持力が非常に頼りなく、少し前後に重心が傾いただけで外れてしまいます。
これだけ大型の機体なのにジョイントのサイズも保持力も問題あり…個人的に、本商品の最大の不満点。
碗部メガ粒子砲にビーム刃を接続し、ビームサーベル発振状態へ。
ビーム刃は両手分付属。
水転写式のオリジナルマーキングデカールが付属。
保護フィルムや袋などなく、抜き身で梱包されていたのにはちょっと驚き(汗
また、バイアランカスタムの形式番号とデカールに記載の番号に相違があるのも…これは一体。
ひとまず貼らずに放置。
エピソード4を見ていると、機体性能だけでなくパイロットの技量にも驚かされました。
…正直、腕部メガ粒子砲の火力が寂しいような(汗
カプールさんがいなかったので、マウンテンサイクルからお越しいただきました。
海ヘビで拘束されても、超高空から狙撃されても…というわけで。
以上!ROBOT魂 バイアラン・カスタムでした!
カトキ氏監修という事で、見た目はGUNDAM FIX FIGURATION、可動はROBOT魂…といった感じ。
造形や塗装に対する拘りが伝わってきて、今までのロボ魂からは得られなかった満足感があります。
可動の面でも予想を良い意味で裏切ってくれました。碗部の自由度は特筆モノ。
個人的に、早く立体物を手にしたかったバイアラン・カスタムをブランド一番手に持ってきてくれた事も好印象。
反面、同梱品には詰めの甘さが目立ちました。魂STAGE用ジョイントの保持力しかり、デカールの梱包しかり…。
(ちなみに。デカールについてはまだ試行錯誤の段階なのかも、という印象を受けましたが、貼る手間を考えると、デカールだけではなくて同デザインのマーキングシールも一緒に付けてくれると、ユーザーの好みに合わせて選ぶことが出来て嬉しい…というのは欲張りでしょうか)
今後も「そこ拾うのかよ!」という驚きのラインナップに期待したいです。
バイアランはあの後生還しているんだ、きっとそうだ、と自分に言い聞かせつつ。
そんなこんなで。